教室選びガイド

視点2:教室を探す際の7つのポイント

学習スタイルを中心に教室を探すポイントをみていきましょう

ぴったりの教室を探す方法がわからない・・・

いざ「徳島 プログラミング教室」と検索すると、たくさんの選択肢が出てきて迷ってしまいますよね。Webサイトには良いことばかりが書かれており、一度見学に行くと「断りにくい…」と感じることもあるかもしれません。

そこで、教室を探し始める前に、また、見学に行く前に、ご家庭でチェックしておきたい7つのポイントをまとめました。まずはどういう学習スタイルがあるのかを知ることから始めましょう。

1 「オンライン」か「通塾」か?

まず大前提として、今は年齢に関わらず、優れたプログラミング教材はオンラインで学ぶことができます。「都会と同じ最先端のカリキュラムが受けられる」という宣伝文句は、その教室に通う決定的な理由にはならない場合があります

では、「通塾」の価値はどこにあるのでしょうか?

まず、オンラインでは慣れないうちはなかなか一人では集中できなかったり、パソコンを用意するなどの負担があります。通塾の場合はそれが軽減されます。

  • 保護者が子供の隣でサポートする負担の軽減
  • 集中できる学習時間と場所の確保
  • 自宅でパソコンや教材を用意する必要が無い

もちろん、これは自宅の学習環境によってはデメリットにならない場合もあるでしょう。

次に、通塾にしかないメリットとしては以下のようなものが考えられます。

  • その教室でしか使えない教材がある(ロボットや STEAM 教材など)
  • 教室で講師や他の生徒と一緒に進める形態である

家庭では入手できないオリジナル教材や、一緒に学ぶ同年代の存在はオンラインでは得られないメリットと言えそうです。もちろん、通塾してもそれが得られない場合もあります。

知っておきたいこと

教材ベースの教室の限界:

生徒がPCに向かって教材を進める形式の教室は、先生の役割が「見守り役」に留まりがちです。中学生にもなれば、先生がいてもいなくても同じ…という状況になりかねません。もしやる気があるのなら、週に一回の通塾では勿体無いかもしれませんね。

オンラインの場合の親のサポート:

小学生のうちは、親が隣で宿題を見るのと同じ感覚でサポートできれば、自宅でのオンライン学習も十分に可能です。

中学生になれば一人でもできますが、やる気がなければサボってしまうかもしれません。ただ、楽器やスポーツと同じでやる気ベースの習い事ではあるので、興味を失くしてしまったのなら一度考え直す時期かもしれませんね。

ロボットや STEAM 教材と教室:

パソコンにただ向かう教室と違って、物理的なロボット等を扱う教室はコミュニケーションが生まれ、より楽しさを感じられるかもしれません。

もちろん、「たくさん人がいるのが苦手」という場合には逆に緊張してしまうかもしれませんので、しっかりと合う合わないを見てあげたいですね。

2 【検討が必要な契約プランについて】

検討が必要なプラン

「個人契約も可能なオンライン教材を、教室経由で契約し、自宅で受講する」プラン

※講師と一緒にステップバイステップで進めるような場合は除きます

考慮すべきポイント:

💰 価格が高い

多くの場合、個人で直接契約するより割高になる可能性があります。

👤 講師との関わりが希薄

自宅で好きな時間に行うため、教室の先生とのコミュニケーションが限定される場合があります。

🎯 教材の意図と矛盾

自宅で一人で進められるということは、その教材自体が独学できるように作られている場合が多いです。

💡 検討のポイント: 自宅でのオンライン学習を選ぶなら、全国にいる優れた講師から直接レッスンを受けるなど、他の選択肢もあります。
個人契約可能なオンライン教材でなくとも、そもそも地元の教室なのにオンラインのプランを選ぶメリットは少ないかもしれません。

3 「マンツーマン」か「クラス形式」か?指導スタイルを選ぶ

通塾する教室を探す上で、最初の大きな分かれ道が指導スタイルです。お子さんの性格や目的によって、どちらが合うかは全く異なります。

👨‍🏫 マンツーマン(~3名程度の少人数含む)

一人の先生が、一人の生徒に付きっきりで教える。
「個別」という表現が使われる場合もありますが、同時に何人を見ているかは確認した方がいいかもしれません。

実は、教材ベースのクラス形式で人数が少ないだけというパターンもあると思います。

👥 クラス形式

一人の先生が、複数の生徒を同時に見る、一般的な塾のスタイル。

教材を黙々と進める生徒を見守る講師というパターン。

ロボット系のような講師と一緒に進めていくパターン。

4 マンツーマンを選ぶなら:「講師の質」と「目的との一致」

マンツーマンを選ぶ場合、本人の「これを作りたい!」という目的がハッキリしているケースが多いかもしれません。その場合、チェックしたいポイントは以下の2点です。

👨‍💻 講師の質

その先生は、あなたの「やりたいこと」の専門家ですか?

経歴だけでなく、個人のWebサイトやSNSでの発信内容などから、技術への情熱や人柄を探ってみましょう。

🎯 目的との一致

決まった教材だけでなく、こちらの要望に合わせて柔軟に内容をカスタマイズしてくれるか、確認してみましょう。

もし、これまでの生徒さんの作品や成果があれば見せてもらえるとイメージしやすいですし、ゲーム系やアプリ系であれば作品が無いのは気になるポイントかもしれません。

5 クラス形式を選ぶなら:「使っている教材」と「生徒への向き合い方」

確認が必要: 特定の教科を専門にする講師がいるような学習塾と違い、プログラミング教室は「大手が作った優れた教材」を導入し、プログラミング経験の浅い、または無いスタッフが「監督者」として運営しているケースも少なくありません。

そこで、チェックしたいのは以下の2点です:

📚 使っている教材

その教材が、本当に子どもの力を伸ばすものか。可能であれば、教材名で検索し、評判や内容を調べてみましょう。

教材自体のWebサイトでもいいですが、ほとんどの場合「お問い合わせ」になり、ちょっとしたスクリーンショットしか見られません。一般の方の評判なども根気よく探してみるといいかもしれません。

👨‍🏫 生徒への向き合い方

ただ教材を進めさせるだけでなく、一人ひとりの成長をしっかり見てくれているか。ただ、これは事前に調べるのは難しいかもしれません。

評価サイトの評判

「コエテコ」のような評価サイトは、フランチャイズの場合は、その教室自体ではなくフランチャイズ全体の評価が並ぶこともあります。

もし、個別の教室の評判が見られるなら目を通しておきましょう。Google Map 等で見られる場合もあります。

成長のフィードバック

検定の合否だけでなく、「前よりこういう部分ができるようになったね」と個人の成長が分かるような仕組みがあると、本人にとっても保護者にとっても成長を感じられて良いと思います。

プログラミングはデジタルですが、生徒へのフィードバックまで数字だけで伝えるのは勿体無いですよね。

作品のフィードバック

子どもが作ったものの発表や、そのフィードバックをしてくれる教室だと、「結局、教室で何をしているんだろう?」という疑問にもならず安心ですよね。

もちろん、生徒の情報は個人情報なので、大々的に公開はしていないかもしれませんが、SNS やブログで、そういう取り組みをしていないかを確認してしてみてもいいかもしれません。

6 見学・体験で確認したいのは「講師と生徒のコミュニケーション」

Webサイトの情報だけで判断せず、ぜひ見学や体験授業に行ってみましょう。その際に見てほしいのは、雰囲気の良さだけではありません。

🔍 見学時のチェックポイント

  • 生徒と講師の人数比は適切か?
  • 先生は、どれくらいの頻度で、一人ひとりの生徒に声をかけているか?
  • 生徒たちは、ただ黙々とPCに向かっているだけか? それとも、楽しそうに先生や仲間と対話しているか?

教室が「ただの自習室」になっていないか、その実態を確認してみることが大切です。

7 最も大事なこと:「本人が嫌いにならない」環境を見つける

ここまで様々な判断軸を並べてきましたが、最終的に最も大切だと考えられることがあります。それは、「お子さん本人が、その場所でプログラミングを嫌いにならないか」という点です。

👥 学習スタイルの違い

  • • 仲間とワイワイ話しながら進めたい子
  • • 一人で黙々と集中したい子

🎯 サポートの好み

  • • 手厚くサポートされる方が伸びる子
  • • 放っておかれる方が自分で考える子

大切な視点

独学ではなく教室に通うのは、他者との関わりの中で学ぶということです。お子さんの性格に合った、安心して楽しめる環境を探してあげることが、一番の近道です。

(もちろん、保護者の方の送迎のしやすさも、長く続ける上では大切なポイントですね。)

🎯 7つのポイントまとめ

1. オンライン vs 通塾の本質理解

通塾の価値は「保護者のサポート軽減」と「学習環境(時間・場所・特別な教材)」

2. 検討が必要な契約プラン

教室経由の自宅オンライン学習は要検討

3. 指導スタイルの選択

マンツーマン か クラス形式

4. マンツーマンのチェック点

講師の質と目的との一致

5. クラス形式のチェック点

教材の質と先生の向き合い方

6. 見学時の観察ポイント

講師と生徒のコミュニケーション

7. 最も大切にしたいポイント

お子さんが「プログラミングを嫌いにならない」環境かどうか

次のステップ

7つのポイントを踏まえて、次はカリキュラムに潜む罠について学びましょう。